より「強い」京セラ

より「強い」京セラ:変革の必要性


京セラは、京都に本社を構えるセラミック技術に優れた電子部品メーカーで、産業用、車載用、通信、半導体分野においてセラミック部品や電子部品を供給しています。また、プリンターや機械工具等の完成品を含む多角化された事業ポートフォリオを展開しています。

過去10年間、多くの日本企業は、資本効率の向上、政策保有株の削減、株主還元の拡大、そして事業再編を通じて、ガバナンスの強化を進めてきました。一方、京セラはこの変化から取り残されています。

京セラの株価は過去10年間停滞し、同業他社や主要株価指数を大きく下回るパフォーマンスを示しています。多角化への偏重により、意思決定が遅れ、戦略立案力とその実行力の両方に懸念が生じています。その結果、コア事業における事業機会を逃し、将来性の乏しい技術への膨大な投資により、資金を浪費してきました。

事業ポートフォリオが過度に多角化していることに加え、京セラは非効率な資本構成という問題にも直面しています。政策保有株は純資産の50%以上を占め、自己資本利益率(以下「ROE」)は過去5期平均で5%未満に留まります。

オアシスによる7つの戦略提言

株主からの変革圧力の増加に伴い、京セラの経営トップの選任に対する反対票は急増しています。京セラの経営陣は構造改革案を公表したものの、京セラの計画は本質的な改革からは程遠い内容です。京セラの計画を遂行したとしても、依然として過度な多角化と非効率な資本構成は解消されず、ROEは低迷したままであり、京セラのコア事業におけるフルポテンシャルは発揮できない状況が続きます。

このように低いROEと過剰な政策保有株を維持する中で、オアシスは今こそ京セラは抜本的な改革を遂行すべきと考えます。

オアシスは、京セラが実行すべき7つの戦略提言を策定しました。オアシスの計画を実行することで、京セラの株価は現水準から90%を超えて上昇する可能性を秘めています。

その理由

1ノンコア事業(売上高約30%に相当)からの撤退過度に多角化したポートフォリオを改革
2有機基板事業からの撤退更なる損失拡大を防止
3KAVXの再建収益性を業界トップレベルに改善
4GaNデバイスおよびミリ波に関する研究開発の中止将来性のない研究開発を中止し、膨れ上がったその他セグメントの損失を縮減
5自社の強みへの集中セラミック分野における未開拓領域の強化
6積極的なM&AへのコミットM&Aを通じてコア事業を強化
7今後4年で計1兆円の自社株買いの実施過剰資本のバランスシートを見直し、資本効率を改善

より「強い」京セラ

Presentation – May 2025

オアシスについて

オアシスは、長期にわたり日本でエンゲージメントを行っている投資家です。オアシスは、本源的価値よりも著しく低い水準で取引されている企業への投資を行っており、必要に応じて企業の本源的価値や市場価値の向上を目的としてエンゲージメントを行います。

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